TOKYO GX ACTION出展企業インタビュー

株式会社ユーグレナ
次世代バイオ燃料「サステオ」で脱炭素化に挑む

2025年5月17日(土)・18日(日)に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO GX ACTION CHANGING ~未来を変える脱炭素アクション~」。本イベントは最先端のGX(グリーントランスフォーメーション)を体験できるイベントです。出展企業のひとつである株式会社ユーグレナの執行役員・新田 直さんに、脱炭素にかける想いや出展内容について話を聞きました。

株式会社ユーグレナ 執行役員 エネルギーカンパニー長
 新田 直さん

ユーグレナの成り立ちとサステナビリティ、脱炭素への想い

ー企業としての脱炭素の取組や目標を教えてください。

株式会社ユーグレナは、創業者の出雲がバングラデシュで栄養失調の子どもたちを目の当たりにしたことがきっかけで生まれた会社です。帰国後、ミドリムシの可能性に魅せられ研究を重ね、微細藻類「ユーグレナ(和名:ミドリムシ)」の食用屋外大量培養に世界で初めて成功しました。以来、ユーグレナを活用したヘルスケア事業、バイオ燃料事業、サステナブルアグリテック事業などをおこなっており、それらと並行して、バングラデシュの子どもたちに特に不足している栄養素1日分を摂取できるユーグレナクッキーを配布する活動も続けています。

当社は企業フィロソフィーとして、“サステナビリティ・ファースト”を掲げています。いくつかの想いがありますが、中心にあるのは二項対立ではない世界を実現したいという気持ちです。資本主義 vs SDGsではなく、事業活動と社会課題の解決を両立させたいという想いがあるのです。ヘルスケア通販事業においては、環境負荷に配慮した製品開発や物流改革をおこなってきました。そして、エネルギー分野においては、気候変動の原因の一つである化石燃料の代替となる「バイオ燃料」の製造・普及を通して、脱炭素を事業として推進しています。現在はパートナー企業とともにマレーシアにて大規模な商業プラントを建設中であり、2028年内の完成を目指し、日々チャレンジを続けています。

次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」が必要とされる理由

ー今回「TOKYO GX ACTION CHANGING ~未来を変える脱炭素アクション~」で展示されるコンテンツはどのようなものでしょうか?

次世代バイオディーゼル燃料「サステオ(SUSTEO)」を紹介します。当社は2012年からバイオ燃料事業に着手し、2018年には、ユーグレナ油脂と廃食油などのバイオマス油脂を原料としたバイオディーゼル燃料(HVO)の実証製造を開始しました。その後2021年にはバイオジェット燃料(SAF)の製造に成功し、陸・海・空の様々なモビリティでの活用を進めています。環境に優しいエネルギーというと、再生可能エネルギーによる電気を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、大型車両や建設機械、船舶など、長距離走行や高出力のエネルギーを必要とするものは液体燃料のほうが適しています。これもまた、電気との二項対立ではなく共存していく世界。そういったことを知っていただく展示になればと考えています。また、「サステオ」は東京都の補助事業にも採択され、丸の内や日本橋を走る無料巡回バスや観光バス、都内の一部路線バス、大型建設機械などですでに使用されていますので、身近な乗り物にも使われていることを知っていただけるきっかけになればうれしいです。

なお、現在商用化されている「サステオ」は廃食油由来で、ユーグレナの油脂は使用されていません(2030年の商用化に向け開発中)。しかし、既存のディーゼルエンジンにそのまま使用できる「ドロップイン燃料」として使えるよう、軽油とうまく混合するには高い技術が必要です。その点において、株式会社ユーグレナは大きなアドバンテージを持っています。そのひとつに、軽油にHVOを51%混合した次世代バイオディーゼル燃料「サステオ51」があります。51%というのは日本国内の法制度から導かれた混合率であり、現時点で公道走行可能な混合比率として、国内最高水準を達成しています。全量サステオ51をお使いいただくことにより、“非化石エネルギー自動車”として報告することが可能になる数値です。つまり、既存の自動車にサステオを使うだけで、電気自動車や水素自動車を新たに購入せずとも、環境価値の高いモビリティとして認められるわけです。

“環境への投資”が常識になる時代が来る

ー多くの再生可能エネルギーと同様、バイオディーゼル燃料もコストが高いというデメリットがあります。そのような状況でも、企業が脱炭素社会の実現に向けて導入すべき理由はどこにあるのでしょうか。

気候変動の影響は、猛暑や暖冬など誰もが実感するようになっています。今すぐにでも行動を起こさなければ、将来大きな代償を払うことになります。自然という資源が失われれば、企業活動の継続が危ぶまれる可能性すらあります。確かに、バイオ燃料は化石燃料と比べてコストが高いという課題はあります。しかし、今では当たり前のように企業が情報セキュリティに投資しているように、今後は“環境への投資”が常識になる時代が来ると私たちは考えます。2025年には、働く世代の半数以上がミレニアル世代になるとも言われており、サステナビリティやGXへの感度が高い世代が社会の中心になります。環境への取り組みが、企業の成長や存続に直結する時代がすぐそこまで来ています。

未来のために、今できることから始める

ー最後に、TOKYO GX ACTIONに参加する都民や子どもたちへのメッセージをお願いします。

都民の皆さまには、“環境に配慮しながら楽しく生きる”ことの価値を実感していただきたいです。脱炭素の取り組みは、決して我慢や制限ではなく、かっこよく生きることにもつながります。子どもたちには、はたらくクルマの多くがバイオ燃料を必要としていることを知ってもらいたいです。未来のために、今できることから始める。そんな気づきのきっかけになればと思います。

株式会社ユーグレナ
執行役員 エネルギーカンパニー長 新田 直さん

株式会社ユーグレナは、微細藻類「ユーグレナ(ミドリムシ)」を活用した製品開発を中心に行う企業です。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をフィロソフィーとし、健康食品や化粧品、バイオ燃料など多岐にわたる分野で事業を展開し、持続可能な社会の実現を目指しています。
https://www.euglena.jp/

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